life

とらわれずに暮らしていく

梅雨明け

ヒマワリは8週目に突入し開花までもう少しとなりました

これから1週間花の付いた部分がぐっと伸び始め

太陽を追うように東から西へと首を振り始めます

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ヒマワリの花が太陽を追いかけるように動くと思っている人も多いようですが

花が咲く直前(1日か1日半前)に東を向いて止まります

東というより最初に太陽の当たる方角を向いてピタッと動かなくなり

花はその方向から動くことはありません

熊ヶ畑ヒマワリ畑で最も多いクレームは道路から花が見えないというもの

残念ながら道路からは後姿しか見えません

ヒマワリが太陽を追っていくという間違った知識に基づいてクレームを出されても

私にはどうしようもありません

 

梅雨明け宣言があって、天気はピーカン

最後の草刈りはいつものことですがウダルような暑さの中での作業です

株本の草を切り、風通しを良くして、最後の最後綺麗な花を咲かせてやりたい

大きなものはもう私の背を超え、2メートル近くになっています

蒸れるような株元には取り切れなかった草が足元も見えないほど生い茂っています

それを切り倒し、足元を開けてやるとサァーッと風が通り抜けていく

そうしてやると心なしかヒマワリも少し元気になるような気がします

あんな小さい種の一つが・・・

あんな小さかった双葉の芽が・・・・

雨に、暑さに耐えてこんなに大きくなり、もう少しで花を咲かせ

一生を全うしようとしているヒマワリ

私にできるのは、少しでもいい状態で、少しでもいい条件でと思い

作業を続けることしかできません

でも、そうしているとヒマワリがなんか応えてくれているようで・・・

暑いけど、キツイけど、がんばろうって思えます

もうすこしです

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7週目

種蒔きから7週が過ぎました

開花は播種後60日から65日なので、最短あと10日余り

なかなか梅雨が明けずどんよりとした天気が続きますが

ヒマワリは最後の追い込みの時期に来ています

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このクソ暑く、湿度の高い時期まで待って周辺の草を刈るのには訳があります

私は農業や植物を学んでいないので根拠はありませんが、経験上

この時期に草を切ると植物は一気に成長を加速していきます

 

あくまで経験に基づいての推測なのですが

植物の成長に欠かせない二酸化炭素が作用しているのではないかと思います

種蒔きをして雑草との競争に勝たせるためにカルチを掛け、株本の草は抑えます

しかし、完全に雑草の発生を抑えることは不可能です

いくら機械を駆使しても、天気の具合でできないこともあるし、時間もない

当然草は伸び放題になり、ずっと切らなかった畦畔の草は

ヒマワリと同じかそれ以上の高さになっていきます

当然ですが密集した圃場では植物はいわゆる「酸欠」状態になり

雑草もヒマワリも成長が鈍化する時期があります

そうなると雑草は子孫を残すために未熟な状態で花を付け出します

写真ではわかりませんが、ヒマワリの株元にある雑草は

僅か20センチくらいの高さで花をつけています

開けた場所にある同じ種類の雑草は1メートルを超え、花をつける気配も見せないのに

このサインが出た時に畦畔や圃場周囲の雑草を切り、圃場へ寄せていく

植物は好気性で分解する時、酸素を消費して二酸化炭素を発生するので

より多くの二酸化炭素がヒマワリに供給できるのではないかと考えています

色んな意見はあるでしょうが、経験上ヒマワリが元気になるのはホントのことです

 

植物の成長に二酸化炭素が必要だということは小学生でも知っています

でも、目に見えない匂いもしない気体を実際に感じることはほとんどありません

多くの人は結果しか見ていないし、評価しません

しかし、結果には必ず理由がありプロセスがあります

その理由やプロセスは、その場に立ち、考え、何度も経験しないとわからない

相互の作用する自然の凄さやバランスの絶妙さ、草や虫にも必ずある存在意義

人間はその大きな輪の中の一つのピースでしかないこと

それが分かれば、無農薬だのオーガニックだのに拘ることのバカバカしさも見えてくる

頭や体をオーガニックにしないと何をやったって無駄だと

私は思います

そんなモンかもしれん

昨日の夜の間に修理した機械をヒマワリ畑に持っていって試運転

とりあえず使えることを確認して

修理車の引き取りに行く

エアコンのコンプレッサーがダメになったハイエース

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コンプレッサーをリビルドに交換して、ガスの真空引きをする

減圧した状態でしばらく放置しないと、漏れていることがあるので

その間にまたヒマワリの草刈りに

 

朝作業をしてどうしても刈払い機で切らなきゃいけない所をやること3時間

電話が鳴るので出ると

「車検が切れている」という電話

ハイエースを今日中に仕上げて、代車を回収しないといけなくなり

帰る準備をしていると、圃場に入り口に車が止まっている

そこそこ歳のカップルが圃場の中に入ろうとするので声を掛けた

「すいません、閉めるのでいいでしょうか?」

「ヒマワリはまだなの?」

「あと3週くらいですかね。7月の終わりには咲き始めると思いますよ」

「ここのヒマワリは小さいねぇ 宮崎はこの何倍も広くて大きなヒマワリ畑があるよ」

「無農薬でやってますし、イロイロ事情があって難しんですよ」

「ヒマワリなんて、ホタっとけば自然に生えるもんなんでしょ」

「・・・・・・・・・」

 

汗ビッショリで、色の変わった作業服を着ている人間を目の前にして

よくもそんな無知なことが言えるものだと思った

でも、こんなことはこれだけではない

コメ作りを勉強したいと言いながら、田植にも来ないし

田植え以降、寄り付きもしない人たちもいる

このバカップルほどでは無いにせよ、どっちみちカワイソウナ人たちだと思う

世の中のほとんどの人はそうなのかもしれない

自分の姿を顧みることもなく、出てきたものにアーだコーだと言う

頭と腹が満たされ過ぎて、自分の足元を見ることもできねぇんだろうな

聞いた話や仕入れた知識で物事を量ろうとする

選挙を見てても同じこと

色んなこと辛抱して、必死で生きてるモンには与党も野党もどうでもいい

かわいそうだねぇ 心が寒くないの 虚しかないのかな

 

俺ぁバカだし、いつもひもじい思いをしてるから

あんたらの気持ちはわかんねぇ

ただ、ヒマワリの1日1日に一喜一憂できる

草取りの先に約束された実りがあると信じている

1日が満たされているし、それが幸せだと感じている

少なくとも俺自身はね

 

トラブル続き・・・・

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ヒマワリ畑はいよいよ佳境に入ってきました

種蒔きの時に切ったきりの畦畔の草を切るためにカッパを着て作業していると

斜面を刈るスパイダーモアという機械が言うことを聞かなくなり

平らなところまで引きずり出してみると

4駆のはずが3駆になっているという事態

タイヤを回してみると、駆動チェーンのケースからカラカラと音がする

原因はチェーン切れ

一番使うときに限ってこういうトラブルが出てきます

工場に持ち帰りケースをばらすと案の定チェーンの破損

部品を頼んで、再びヒマワリ畑に

刈払い機を取り出して畦畔の草を切っていくのですが

この湿気の中、カッパ着用での作業は息が上がっても効率は上がりません

3時間ほど作業しただけでバテてしまい、暗くなったので帰ることに

シャワーを浴びて体重計に乗ると、2キロ近く体重が減っていました

 

昨日は昨日で、朝の9時までに草刈りの続きををして

昼間は車の仕事、夕方から気になっていた枝豆の中耕に行ったのですが

赤土の圃場は乾いておらず

管理機を走らせると、タイヤの直径が倍くらいになるという有様で

早々に諦めてまたヒマワリ畑に

乗用に草刈り機は息子に任せて、刈払い機で畦畔刈りの続き

 

そして今日の朝

先にラビットモアの入るところを切ろうと機械を動かしていると

軽トラを止めた所からかなり離れた所でハンドルが切れなくなるという事態

Uターンはできないし、軽トラは入るとこじゃないし

土砂降りの中、手でタイヤを動かしながらなんとか軽トラのとこまで戻り

積み込んで工場へ戻ってきました

幸い大きな故障ではなく、ステアリングシャフトのピンが折れていただけなので

ピンを交換してハンドルは切れるようになりました

 

この3日間、たいして作業は進まず

田んぼの草取りにも行けず

疲れだけはいつもの3倍という3日間でした

あーつかれた・・

やったモンにしかわからないこと

毎日炎天下、止めている車の温度計は36度とか37度

多少熱中症気味の頭痛と水を浴びたようにびしょ濡れのシャツ

歩くと疼く足と腰

オーバーヒート気味の草刈り機と体を

ナダめすかしながらの作業は続きます

 

歳を重ねるごとに、体力は衰えて、気力も萎えていく

「もぉいいじゃないか」と思うことは度々あります

何の為、誰の為 カネの為、名誉の為・・・・・

続ける理由はそんな安っぽい理由なんかではありません

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花芽を付けだしたヒマワリたちの姿は、多くの代償を払ってきただけの価値があります

その価値は、やったモンにしかわからない

悔しい思いを積み重ねてきたモンにしかわからないことだと思います

 

 

 

 

 

 

草取り

田植から2週間

バカ雨が続き、水位の調整も、コメぬか防除も徒労に終わった田んぼには

雑草がビッシリ生えています

毎年のことですが、こうなっては頼りになるのは人力

除草剤を入れれば済むことではありますが、そこは譲れないトコロ

でも、びっしり並んだ雑草を見ると気分が乗るはずもなく

出るのはため息ばかり

隣の爺さんに「大事やなぁ」と言われながらひたすら草取りをしています

 

ヒエは深水管理をしていたらかなり抑制ができるというのが分かってきたのが去年の事

深水で徒長したヒエは1度チェーンを引き水を落とせば枯れていきます

でも、そういうコントロールも天候が順調に推移してのこと

今年のような状況では思うような調整は難しくなります

安定しない給水と安定しない水位

圃場が狭く、畦の低い所は

あっと言う間に水が入り、あっという間に水がなくなる

いくら畦を塗ってもどこかに水漏れがあり

そのたびに畦を塗り固めていくということの繰り返し

1日2日の作業の遅れや、見誤りであっと言う間に増えていく雑草たち

ひたすら竹ぼうきで泥をかき混ぜながら雑草を抑えていくくらいしか

今のところ方法は無さそうです

それでも、すべてを取り除くことは不可能なので

後は人間の手でどうにかしていくしかない

除草剤を撒きたいという衝動をどうにかこうにか押し殺して

手を動かさなきゃ何も進みません

薄っぺらい思いや、中途半端な理想は、ケツを拭く紙より役に立たない

「コメ作り」とはそういうもんだと思います

 

添加物の入っている食べ物を食べても別にドウコウなるワケじゃなし

酒もたばこもやりますが、腰の持病以外はいたって健康な体なので

多少の農薬を使おうが、化成肥料を使おうが、それほど影響があるとは思いません

それくらいのことで影響が出るほどヤワな体でもないし

農法ややり方に特別拘っているわけじゃない

私が一番知りたいのは食べ物を作るということの本質とか

美味しさや安全安心の本当の意味

一番水と土だけでどこまでできるのか

熱中症になりそうな暑さの中で作業をすることでしか判らないこと

果てしなく続く草取りの先にある実りが、自分にもたらすことは何か

満足のいく結果は得られたことはなく、満足することもないと思います

でも、1年1年わかることが増えていくし、学ぶことも増えていく

見えないほどのスピードかもしれませんが、前に進んで行く為にはやるしかない

 

草取りなんて誰でもイヤなもの、汚れるし、暑いし、キツイし

よほどのドMじゃないかぎり、喜んでやる奴なんていない

どんなに手を掛けたって、自然の法則には逆らうことはできません

採れるコメだって少ないし、小さいし、虫が食って黒くなったのもたくさんある

検査に持ち込めば多分「良」にもならないだろうし

食味検査で良い数字が出るとも思えない

でも、掛け値無く美味いし、なにより安心できる

ホントの美味さや安心できることは

自分の手で掴まないと解らないような気がします

 

 

 

6週目

 

種蒔きから6週間が過ぎ、今のヒマワリはこういう感じ

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種蒔きの頃はこんな感じでしたので

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ヒマワリも育っていますが、雑草の勢いは凄まじいものがあります

天気の推移を縫うように草を抑える作業を繰り返していますが

全ての圃場を同じように管理することはムツカシイ

水の切れやすい所、水が溜まるところ、水が切れない所

電気柵がうまく通電しなかったり、風で倒れた所では、シカの食害が出ています

 

食害もなく、水捌けもよく、中耕管理のタイミングが良かった所は大体70センチ位

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タイミングと天気を見ながら、あと1回中耕できれば

かなりいい状態にもっていけるのではないかと思います

 

少しづつ見えてきた農薬や肥料を使わないヒマワリ栽培

見えてきた来年への課題

どうすれば理想の形を手にすることができるのか

まだまだ壁は高く、険しい道のりは続きます

仕事と両立していくことはもちろん、コメ作りとの両立も

 

求める理想は高く、現実は厳しい

でも、チャレンジしなければ課題も問題も判らない

なすすべがなかった1年目に比べれば、これでもずいぶん良くなったと思います

あと3週間もすれば花が咲き始めます

背を超えるほどの大きさで、綺麗な花を咲かせてやりたい

それができればまた1歩進めそうな気がします