life

とらわれずに暮らしていく

野生動物

野生の動物は全般的に憶病な生き物だと思う

毎日のように圃場に出ても明るいうちに出会う事は殆ど無い

足跡やフンなどの痕跡はあるし、土を掘り返した後は至る所にあっても

直接ご対面という事は滅多にない

 

見晴らしのいい圃場に出てくるという事は

身を隠す場所が無いという事

草食動物(シカ ウサギ)などは視野が広いのでたまに見かけるが

雑食動物(イノシシ 狸 キツネ)などはあれだけの時間圃場にいても出会わない

猪突猛進という言葉があるけれど、それは追い込まれた時の話であって

普通はむかってはこない(子連れの母イノシシは別)

動物が侵入してくる場所の条件の第一は

解らないように入れて、解らないように出ていける場所

第二に餌の近くに身をひそめることのできる場所があること

第三に子供の時に親から教えられた場所

つまり、安全で身をひそめる場所があって逃げ道が確保されている所にしか

動物は簡単に入ってはこない

 

これはワナを仕掛けてみるとよく解かる

箱罠にウリ坊しか入っていないという事がよくある

ウリ坊は単独では行動しないので必ず親が近くにいるはずなのに

ナゼかウリ坊だけが罠にかかる

成獣のイノシシは餌だけにつられるようなヘマはしない

何日の何日も罠の周りを徘徊し絶対に安全だと確信するまで罠には入らない

成獣のイノシシが罠にかかるのは大体子供と一緒の事が多い

子供が罠の中の餌を食べ安全に出てきたときに初めて罠への警戒を解く

それくらいイノシシは憶病な生き物であると言える

 

ちなみに親を捉えるならトリガーの高さを上げた方がいい

成獣の平均体高は40cmくらいなので地上から40センチのところにトリガーの糸を張る

ウリ坊しか入らないのはトリガーが低すぎる為で

ウリ坊の届かない所に糸を張らないと何度やってもウリ坊しか採れない

ウリ坊の入った罠には親は決して近づかない

おなじ場所に罠を仕掛けても成獣が取れることはほぼ無いと言える

 

これらの事を考えても野生動物というのはとても慎重なのだと言える

だからこそ安全が確認できた場所には大胆に入ってくる

そして敵(人間)が来る前にできるだけ多くの食べ物を食べようとする

2町(2000平米)を超えるヒマワリが2.3日で食べつくされてしまうのもその本能

その本能を力で押さえつけるのはなかなかムツカシイ

鉄砲という道具もあるけれど

許可された時間には動物は安全なところで昼寝している

ワイヤーメッシュは力業に力業で対抗するようなもの

野生動物に力業で挑んでもあちらの方が1枚も2枚も上手であることが

メッシュを張り終えたすぐ後に判明する