オイルが漏れるワケ
車検で預かった車はお約束のオイル漏れ
オイルが漏れ出すのは色んな原因があります
パッキンやオイルシールの劣化や構造的な問題
それはしょうがないことだし、部品を変えれば解決できるのですが
半分くらいは人為的な原因であることが多い
こうなってしまうと、止めることは出来なくなります
シリンダーヘッドのオイルリターンの穴が分からなくなるほどスラッジ
タペットカバーの裏側はスラッジの層ができています
スラッジは鍋やフライパンで言うところのコゲつきと同じようなもので
いったんコゲつきができてしまうと、熱が集中するためにコゲが大きくなってきます
そのコゲがオイルがオイルパンに還る穴をふさぎ
エンジンの内圧を逃がす穴を塞ぐと
逃げ場を失ったオイルや内圧はあらゆるところから吹き出てきます
こうなってしまうと、エンジンをオーバーホールするしかなくなってくる
20年落ちの軽トラのエンジンをOHするという人には出会ったことがないので
結局はスクラップということになってしまいます
この車はどうにかこうにか車検を通すところまでこぎつけましたが
オイル漏れを完全に止めることや、これから出てくるトラブルを避けることは
ムツカシイと思います
もっと大切に扱って、定期的にメンテナンスを受けていれば
確実に避けられたはずなのに
整備を生業にしていれば色んなお客さんがいます
全くメンテを受けない人もいるし、逆に気の毒に思うほど持ってくる人もいる
40年も50年も前の車をピカピカにして乗っている人もいれば
ちょっとした故障で手放す人もいます
買った車をどう扱おうがそれはその人の自由だし、とやかく言う立場にはありません
でもね、こんなふうに扱われた車を見るたび
チョット悲しくなるしかわいそうに思えてきます