マイナスからゼロに
いま取り組んでいるトンネルのことはマイナスをゼロにするようなもの
ゼロにしなきゃスタートできないし、何も始まらない
ヒマワリ畑を作り始めた時も同じようなものだった
思い出すのもオゾマしいあの光景
竹や灌木、雑草を片付け、整地するまで丸1年
今年、完全無農薬無肥料でヒマワリを咲かせるまで10年かかった
誰も真剣に話を聞いてくれなかったし、鼻で笑われた
今のように道具を持っていなかったし、やり通せる自信も無かった
ただ、自分の思い描いたものを実現したい
それが出来なきゃ自分が自分でなくなるような気がしていた
何かを創り上げるということは、孤独に耐えることだと教えられた
傍観者は嘲笑し、批判する
自らの手を汚し、自ら泥を被ったことのないヤツに限って、好き勝手なことを言う
そんなヤツらの言葉には重みも説得力もない
結局は自分に勝つか負けるか、ただそれだけの事
物事が見えてきて形ができてくれば、歯車は勝手に回っていく
歯車を回す人だってたくさん現われてくる
パン屑に集るアリのように
でも、アリはウマみが無くなれば去っていく
そして、またウマみに集り去っていくを繰り返す
「忙しい」「時間がない」と言い訳する奴は、昼寝をしてたって忙しいく時間が無い
「それぞれの得意分野で」と言うヤツは、汚れ仕事はヨゴレがやるものだと思っている
「できる範囲で」「無理をせず」と言うヤツは、そもそもヤル気が無い
「ゆい」や「もやい」で一緒のやりましょうよと簡単に口にする
でも、「ゆい」や「もやい」は対等な立場の人間が口にすることを許された言葉
サシで渡り合えないヤツに限ってそんなことを言う
この頃はどこぞのショーモナイ広告代理店のようなヤツばかり増えたような気がする
幼稚園の学芸会のような事ばかり言うヤツが多くなった
でも、何かを忘れてやしないか
アタマでいくら考えたって、パソコンをいくら叩いたって
それは所詮現実ではないということ
現実が無けりゃ、いくらスゴイ事もイイ事も実現しない
夢や希望を語り合って、満足ならそれでいい
そんな仲間とずっとツルんで、ネチャネチャやってりゃイイ
藪を切り開き、斜面から落ちそうになりながら鉈を振るった
雨の中、仕事前の早朝、切り倒した竹や灌木を引きずり出して
トンネルは見えるようになった
描いた形になるまでは、まだ何年もかかるしやらなくちゃいけないことはまだまだある
それが何になる?それで何ができる?そうやってあざ笑うヤツはたくさんいる
ヤブヘビをツツイタ事で色んな問題も出てくるし、ツマンナイ事言うヤツも出てくる
でも、見て見ぬ振りや傍観者では、事は何一つ進まない
蒔いた種の結果が出るのは来年の春
上手くいくまで、形になるまでには、早くて2~3年はかかると思う
今はまだこの小さな芽のように弱く小さいもの
しかし、マイナスからゼロにするプロセスが無ければ
この小さな芽にすら辿り着くことはできない