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とらわれずに暮らしていく

アオミドロ アミミドロ

かなり前の話になるけれど、田んぼに藻が大発生していました

稲の成長を阻害することはないのですが

風が吹いたり除草機を掛けたりすると、稲に絡まって倒伏してしまうので

仕事が増えるから厄介だと思っていました

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なぜこれほど藻が発生するのか、取り除かなくてはいけないものかも解らず

いろいろ調べていくと

アオミドロやアミミドロの発生要件は、 窒素過剰やリン酸過剰

つまりは富栄養化によるものだということがわかりました

しかし、この5年間田んぼに肥料を入れたことは1度も無く

水は湧き水を引いているので、栄養分が過剰な状態にはなっているはずがなく

よその田んぼは元肥プラス化成肥料を入れているのに藻の発生が見られない

藻の発生は生活雑排水の混入や、下流域でのことであって

上流域で発生することは条件に合わない

でも現実には大量発生した藻が全面を覆いつくすという状態

なんで???????

と思い、過去の作業日誌を読み返してみると、

これではないかというものが見つかりました

 

藻が発生しだしたのは3年前くらいから、その量や規模は年々増えてきている状態

同時に試みてきたのは、レンゲの登熟を待って草刈りを始めたことと

刈り草を鋤き込み腐熟を待つ時間を伸ばしてきたこと

そして、極力浅く耕作してきたことで、窒素分が増えているのではないか

同時にヒエなどの雑草を抑えるために代掻きの回数を増やし田植が遅れる分

カエルやミジンコなどの動物性のものが増え、リンが増えているのではないか

確かに田植前の田んぼには、足の踏み場もないほどカエルの卵塊があったし

青刈り鋤き込みした時のように、ガスの泡が出ていなかったように記憶している

 

ヒマワリにかまけて草取りをさぼった田んぼはヒエが大量に穂を付けている

今はそれを少しでもとる為に毎日田んぼに行く

うんざりするほどヒエが生えているけれど、逆に見れば同じイネ科の作物を育てる

養分がそれほど豊富だという事でもあるし

稲の分けつ数を数えると大体50から大きいものは70くらいまで分けつして

そのほとんどすべてに穂が付いている

 

こういう自然の法則を上手く使えば、肥料や農薬はいらないのかもしれない

まだコントロールしているという状態ではないけれど

ポイントを見つけて押さえていけば、ウマい所が見つかるかもしれない

農は面白い

本田宗一郎ではないけれど、「走る実験室」みたいなもの

結果や数字という冷酷なデータと

メンタルや感情という不確定な要素

それがバッチリかみ合うと、解けなかった問題が一気に進む

でも、それはベストではなく、必ずその先が存在する

終わりのない挑戦こそが、未来への扉を開くカギなんだと思う

終わりの見えないことは辛いことだと言う人は多い

しかし、結果が分かっていることや大体の想像がつくことなんて

面白くも何ともない