お米のこと
もう少ししたら米を作る準備が始まります
今の私の田んぼ(借りもん)はレンゲが花盛りになっています
レンゲは肥料になる(根粒菌が窒素を固定する)ので
少し手間がかかるのですが、種がつくまで待ってから草刈りをして
トラクターを入れるようにしています
この時期の田んぼを見回すと、田んぼによって草の生え方や構成が違うのがわかります
ほとんど草が生えず、稲の株がそのまま見えている田んぼや
イネ科の植物以外見当たらない田んぼなど
隣り合った圃場でも植物の構成に違いがでてきます
詳しいことは専門家に任せますが、おおむね化成肥料と防除農薬を使った圃場は
大体こんな感じになっています
作業工程としてはこういう圃場の方が楽に作業ができます
今の時期イネ科の植物は表層にしか根が張っていない為、耕耘が楽にできます
雑草が少ないと腐敗も簡単に進みますのでガスが出ることもない
2回ほどトラクターで耕耘し、水を張って代掻きをすれば田植えができます
片や、レンゲの繁茂した圃場はそのまま耕耘するとレンゲがロータリーに巻き付き
うまく耕耘できませんし、ロータリーが破損することもあります
また、繁茂したレンゲは腐敗が進まず、そのまま水を入れるとガスが発生し
せっかく植えた稲が枯れることもあります
草刈りという手間が多くかかり、耕耘して待つという時間も必要なので
田植ができるまでに倍くらいの時間がかかります
同時に、テントバエのレンゲが圃場を覆いつくすようにするためには
何年もの時間がかかりますので
普通はそんな呑気なことは言ってられないのだと思います
人為的に種まきしたレンゲと違って、テントバエのレンゲの花が咲く時期や
種がつく時期というのは毎年、圃場ごとに微妙に違います
去年の秋に発芽したレンゲは積算温度で花をつけるので
その年の気候や温度の推移によってまた、圃場によって時期がずれてきます
つまりは同じ気候も、同じ圃場もないということで
レンゲが田植えの時期や足りない栄養素を教えてくれているような気がします
有機 無農薬 無化学肥料が取り沙汰されていますが
自然の推移に人間が合わせていくということの方が
大事なことなんじゃないかと私は思っています