life

とらわれずに暮らしていく

卒業

16日に長女が小学校を卒業した

真冬の真夜中、病院を長男を背負って出た時

「おとうしゃん、お月様がまんまるぅ」

という長男の声で見上げた空には、満月が輝いていた

太陽にように明るくは無く、温かくもなく、主張もしない

でも、闇をさりげなく照らしてくれる月の光

名前に「月」という字を入れようと決めた

さりげなく、優しく、闇を照らしてくれるような人になってほしくて

あれから12年も経ったんだ

 

子供が子供で、親が親でいられる時間は思ったより短い

普段は意識することはないけれど

この前生まれた娘が、いつの間にか嫁さんの背を超えている

保育園のこととか、子育てがドーコーだとか

新聞やテレビが騒いでいるし、そうゆう話もよく聞く

でも、子供の成長を見守り、一緒に親になっていくこと以上の仕事は

この世には無いような気がする

人はそれぞれ価値観が違うからいろんな考えがあるとは思うけど・・・

 

俺はオシメを換えたことも、ご飯を食べさせたことも無い

たまに抱っこしたり、風呂に入れたくらいしかしたことは無い

流行のイクメンとはかけ離れている

でも、生まれた時のこと、あの月の光、ひまわり畑で一緒にした種蒔き

川で遊んだこと、田植をしたこと、稲刈りをしたこと

友達をたくさんひまわり畑に連れてきた時の顔

絵をかいてくれたこと、手紙をくれたこと

笑顔も、泣き顔も、全部覚えている

 

これから、お前は一生のうちでも最も感性の鋭い時期に入っていく

楽しいこともたくさんあるけれど、辛いことや苦しいことも同じくらいある

俺もそうだったように、たくさんの矛盾と現実に向き合わなきゃならない

青臭いことにマジになって

死にたいと思うほどつらいこともあると思う

でも、それが無ければ感性は磨かれない

大人になってからではわからないし、感じないことを

十代のうちにたくさん感じて感性を磨いてほしいと思う

そうして培われたものは、その後の人生にとって大切な財産になるから

 

思い切って、めいっぱいで、歩いて行け

何があろうと、どうなろうと、世界中がお前を敵に回しても

お父さんとお母さんはお前の味方だから