これからの整備屋
ハイブリットカーの車検をしています
けっこうマニアックな車ばかりを扱っていますので
こういう車の整備は滅多にありません
引き取りに行き、工場まで乗って帰るまでの間
タコメーターはほとんど動かないし、信号で止まればエンジンが止まる
エアコンを付ければ自動的にエンジンがかかるし、
メーターはブルーのグラデーションで落ち着かないし
やたらECOというランプはチカチカするし
なんか、運転してるというより乗せられてる感じで落ち着かない
リフトに上げて点検していくと、車体のど真ん中は電池で占められているし
マフラーは申し訳なさそうに車体の隅っこを通っている
それでもやはり車は車
タイヤはすり減っているし、ショックアブソーバーからはオイルが漏れている
後は消耗品とブレーキの部品を換えれば、整備は完了する
これからの整備屋の仕事は、
こんなふうに消耗品を換えるくらいしかなくなっていくのだろうと思います
もしかしたら、もうほとんどがそうなっているのかもしれません
プラグの焼けを見て、マフラーの匂いを嗅ぎ、エンジンのかすかな振動を感じ
故障個所や、故障を未然に防ぐ為の整備なんて無くなっていくのだと思います
そんな整備ばかりなら整備屋はヤメタ方が良いのかもしれません
食って行く為には仕方のないことかもしれませんが
エンジンをバラシたり、ミッションやデフをくみ上げたりしてた時は
面白かったし、楽しかった
頭の先から足元まで油まみれになって、石鹸の泡も立たないくらい汚れたけど
エンジニアがチェンジニアになっていくのは
時代の流れとはいえ、寂しく思います