life

とらわれずに暮らしていく

小麦

「小麦まだありますか?」と聞かれることが多い

自分のうちで消費するのはせいぜい30キロほどなので、余った分は販売している

小麦は玄麦のままでは使えないので、粉に挽いてもらっていた

小麦粉に挽いてしまうと風味が落ちていくので30キロづつ挽き屋に持ち込んでいた

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昨年の暮れに注文があったので最後の30キロを挽き屋に持っていくと

「機械が壊れたのでやめた」ということだった

少し遠くなるけれど、もう1件の挽き屋に行ってみると

入り口の扉は閉まったままで、営業していない様子

母屋の方に回ってみると、ばあちゃんが「ごめんね、秋口でやめたの」という

じいさんが調子が悪くなり、機械のメンテも部品が無くなり辞めたということだった

 

大きなところはある程度の量が無いと引き受けてくれないし

フレコンでもっていかないと嫌な顔をされることが多い

菜種やひまわりの油を搾ってもらう時もそうだった

風味が落ちるから、酸化するから、少量を持ち込んでもイヤな顔をされる

有名な農家や大口の顧客なら、モミ手をして機嫌を取るくせに

俺たちみたいなのには、上から目線でしかモノを言わない

大企業と町工場のような関係はこんな所でも同じようにおきている

 使ってくれる人には挽きたての粉を使ってもらいたい。油は搾りたてを

なぜなら、それが一番おいしいし、防腐剤や酸化防止剤を使わないなら

その方法しかないから

挽いて何か月も経った小麦なんて食べてもらいたくないし、お金も貰えない

オレはブランドで売っている訳でも、ストーリーで商売している訳でもないから

 

昔は村に1件油屋があったという。粉挽き屋も同じようにあったらしい

時代の流れといえばそうなのかもしれないけど

小回りの利く所が無くなっていくのは、困るし残念なことだと思う

何処か探さなきゃ

今年も作付してるし、待ってくれてる人もいる